11.


口中に与えられた感触は、次第に快感に変わっていき…無意識に自ら舌を絡ませていた。

「ッ…ハぁ…ッッ」

唇が離れると、深い吐息が漏れる。

「ん。イイ反応だ」

キースの満足そうな笑みが悔しいが、何も言い返せ無い。

「口直しになっただろう?」

そう言うと、キースは更にグラスに口をつけた。

次にオレの胸元に口づけてくる。

「ッあ…!」

ビクン、と躯が跳ね上がった。

胸元に冷たい感触と、生暖かい感触が交互に与えられる。


な、…何…だ?

必死に頭を起こし視線を下ろすと、自分の躯の上で氷を転がすキースの姿が見えた。

氷が肌に触れる度に、躯が過剰に反応する。
その後に与えられる舌の感触が、ゾクリとするが気持ちよくなってくる。


オレの躯、どうなっちまったんだ…?


そんな思いとは裏腹にまた自身が熱を持ち始めるのが感じられた。


ドクン。ドクン。


自分の心臓の音が耳に響いてくる。

「ぉお?…今度は随分反応が早いなァ?」

首を擡げ始めたオレ自身に気付いたキースが面白そうに呟くと、小さくなった氷を舌に乗せたまま裏筋を舐め上げてきた。

「ひぁッ…ッッ!」

ブルッと、下半身が震える。

衝動で自身の先端から、先刻の残りの熱が少し溢れ出た。
その感触が、先程の行為を思い出させ、もの凄く恥ずかしくなってくる。




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