6.


「ンんっ…ッン、んーッ!んーッ!…っ」

やめてくれっι

手足をバタつかせ、必死にもがいてみてもキースはビクともしない。
それどころか、唇を大袈裟に動かして更に舌を絡ませてきた。

タバコのニオイが広がり、生暖かい舌が口内を執拗に這いまわる。
馴れない感触に翻弄されて、全身が汗ばむ。気が遠くなりそうだ。

「ぷはっ…ハッ…ハァ…ッ…ッ」

散々口内を攻められ、やっと唇を解放されたオレは、苦しさで息を荒げ、目には涙をためてしまった。

ここで弱いトコを見せたら逃げられない!
そう思っても、口に力が入らず文句の1つも言えない。

「んン〜?ナンだぁ、もう降参かァ?…ククク」
キースが顔を近づけたまま、からかう様に問い掛けてくる。

「…ち、違っ…」

思わず顔を逸らした。
頭に血が昇ってきて、耳まで熱い。

「フ…まぁ、心配すんなよ。スグに気持ち良くしてやるからさ」

じょ…ジョーダンじゃないぜ!

キースの言葉に慌てたオレは、どうにか逃げ出そうと強引に腕をキースにぶつけた。
と同時に、オレの両腕は頭上で締め上げられる。

キースは片手でオレの両手首を押さえたまま、もう片方の手を下半身に伸ばすと素早くベルトを外した。

「ぅわっ!何すンだ!やめろよっι」

叫んだ時は既に遅く、オレの両手首はベッドの柱と一緒にベルトで固められてしまった。

「ちょ…っ何だよ、これッ離せよ、キース。おいっ!!」




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