5.
「面白い…貴様に俺の『闇』が受けられるというのか?」
海馬は手をマリクの服の下に滑り込ませると、しっとりと汗ばんでいる肌を撫で、指が胸元の柔らかな部分を捕らえた。
指の腹で円を描く様に擦り上げ、先端に軽く爪を起てる。
次第に堅く、起ち上がってくる胸の突起を摘むと、キツく…柔らかく…弄ぶ様に転がす。
その愛撫に反応し、マリクの息遣いが荒くなり、時折掠れた声が溢れ出してくる。
「っン…ぁ…はっ…っ闇は…っ俺の力となるのさっ…っん…ァッ」
喘ぐ様にそう呟くと、マリクは更なる快楽を要求する様に、海馬の整った唇に舌を這わせてきた。
口端から甘い吐息を漏らしながらも、ねっとりと動き回る舌の感触を味わいながら、海馬は片方の手を下腹部へと下ろしていく。
「フ…随分反応が良い躯だな…?」
そう揶揄する様に呟くと、マリクの躯を押さえている手で上着を剥がし、指の愛撫で痛い程に堅く起ち上がった胸の突起に舌を這わせた。
そのまま胸元への愛撫を続けつつ、下腹部へ下りた手はベルトを外し、マリク自身を捕らえる。
「ぁアっ…は…ゥッ…ンんっ…ぁッ」
海馬の巧みな動きに身を震わせ、喘ぐマリクの声が、頭上から降り注ぎこだまする。
粘液の匂い。
汗の匂い。
それらが絡み合い、水音を響かせる。
その音と匂いが、海馬の中の『闇』を引き出していく。
…閉ざされた記憶…
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