4.
一層いきり立つ猛りを頬に擦りつけ、愛おしそうに根元から先端へと舐め上げると、そのまま口内へ誘い込む。
マリクは器用に舌を絡ませながら、喉の奥へと先端を押し当て、激しく攻め立ててきた。
中心から、快楽の波が圧し寄せてくる。
と、海馬はマリクの頭を押さえ付け、自身をマリクの口内から引き抜いた。
「っく…っ」
瞬間。
低い呻き声と共に、先端から熱が放たれ飛び散る。
褐色の肌に白い欲望が描かれ、マリクの顔は汚されていた。
「クク…中々良い様だな…」
海馬はマリクの顔を上に向かせ、満足気に嘲笑う。
「フ…やってくれるねぇ…」
マリクは白く汚れたままの顔に淫猥な笑みを浮かべ、頬についた海馬の熱を指で掬い取ると、旨そうに舐めた。
その行為に、海馬の中の黒い欲望が更に溢れ出す。
マリクが立ち上がり、海馬の唇を指でなぞりながら、絡み付く様に低く囁いてきた。
「感じるよ…海馬…お前の闇を…。実に心地良ぃ…」
(俺の『闇』…?)
マリクの声が脳に響き、自らの熱の匂いとマリクの体臭が海馬の鼻孔をくすぐる。
マリクは両腕を海馬の首にまわし話し続けた。
「躯が疼いてくるね…海馬ぁ、もっと感じさせてくれないか…?」
言い終わる前に、海馬はマリクの躯を壁に押し付けていた。
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