5.
「やめろっっ!!」
リシドは思わず叫んでいた。
羞恥心か、恐怖心か、心臓が激しく脈打つ。
リシドの腕の力が緩んだ隙をみて、マリクは躯を下に滑らせると、素早くズボンに手をかけた。
「なにを…っ!」
身を起こそうとするリシドの腰に腕をまわし、もう片方の手でリシド自身を露わにする。
「大人しくしてな…さもないと、噛みちぎるぜ…?」
ククク…と喉の奥で笑うと、マリクは指を絡め根元から少しづつ舌を這わせ始めた。
自身に絡み付く、生暖かい舌の感触に身震いがする。
リシドはシーツを握りしめ、必死に耐えようとしていた。
しかし、そんなリシドを嘲笑うかの様に、マリクの動きは激しさを増す。
溢れる唾液を擦り込む様に啜り、先端からゆっくりとくわえ込む。
淫猥な水音が耳に響き、気が遠くなりそうになる。
マリクは喉の奥に先端を押し当てる様に深く誘い込み、自身を激しく吸い上げてきた。
「っく…っぁ…」
うめき声と共に、マリクの口内へ熱が吐き出される。
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