4.


「血が騒ぐんだよ……2,3人は殺らないと、この興奮は収まらないね…!」
と、言うとリシドの手を振りほどく。

「そんな事をさせる訳にはいかない!」
リシドは再びマリクの腕を掴んだ。

「うざいんだよ!手前ぇは…離しな!」

もみ合いになった2人は、はずみでバランスを崩しベッドに倒れ込んだ。
リシドが四つ這いマリクに覆い被さり、肩を抑え込む形になっていた。

「なんだぁ…?[もう一人のマリク]が目覚めるまで、このままでいるつもりか?」

マリクは鼻で笑いながらリシドを睨めまわしていたが突如、何かを思い付いたという様な表情になり、片膝を立てた。
そのまま膝をリシドの下腹部に押し当てる。

「それとも…お前が『ココ』でオレを楽しませてくれるなら…今回は引き下がってやらなくもないが…?」

そう言いながら、マリクは更に膝を動かす。


「っ…なに…をっ…」

リシドの声が震えた。

「フ…簡単な事だろ?何時もヤってる通りにすれば良いだけさ…」

会話の間も足は動き続け、リシドを刺激する。

「馴れた躯だろぅ…?この唇も…首筋も…胸元も…」

「っ貴様…!」

リシドは頭に血が昇ってくるのを感じた。
顔が、燃える様に熱い。

「あぁ…オレは知ってるのさ…ククク…主人格様は、オレの存在すら知らない様だがね…」


マリクの指がリシドの唇をなぞる。


「この唇で、ドコに愛撫をするのか……主人格様がどういう風に喘ぐのか…」




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