2.
「フフ…まぁ、そんなトコかな」
と答えた乃亜の唇にマリクの唇が触れた。
「!?っん」
そのまま口を塞がれ、口内に舌が滑り込む。
這いまわる舌の感触に身が強張る。
なにが起きているのか
「っん…ぅ…っふ…」
離された唇から荒い吐息が漏れる。
「な、何のつもりだ」
乃亜の表情に、先程の余裕は消えていた。
必死で冷静さを保とうとするが声は上擦る。
「高みの見物も退屈だろぅ? 少し付き合ってやるよ…」
マリクが耳元で低く囁く。
甘く、脳に絡み付く様な声で…。
「結構だ…っ」
そう言って視線を逸らすしか、乃亜には出来なかった。
躯がカタカタと奮えてくる。
耳元に…首筋に…マリクの熱い息がかかり、生暖かい舌が水音をたてて蠢く。
「ククク…こういう事は始めてか?…安心しなぁ…スグにトばせてやるよ…」
嘲る様に囁かれ、乃亜の顔に血が昇る。
「や…めろっ」
必死に振り絞った声など聞こえてはいないかの様に、マリクの手は乃亜の躯をまさぐる。
そして…手は下腹部に下りていく…。
ビクン、躯を奮わせ乃亜はマリクの服にしがみついていた。
ズボンの上から自身を揉みしだかれ、背筋がピリピリと痺れる。
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