2.
「このアマっ…噛み付きやがったな?…フフ…まぁ、この位抵抗してもらった方がオモシロイ…」
薄く血の滲む唇を舌で舐め、ニヤリと笑うとマリクは左手を振り上げた。
瞬間、パンッ!という渇いた音と共に、イシズは呻きベットに倒れ込んだ。 その上に、イシズの身体を押さえ込む様にしてマリクが覆い被さる。
「久しぶりの姉弟の再会だ…ゆっくり楽しもうじゃないか…?」
マリクは面白そうに笑う。
このまま大人しくしている訳にはいかない。心は違えど、目の前に居るのは弟なのだ。
イシズは更に抵抗を試みた。だが、もがけばもがく程に戒めはきつくなっていく。
「いい加減、観念しな…」
耳元でそう囁くと、マリクは首筋にきつく吸い付いてきた。
「っっ!!」
ビクリと身を震わせるイシズにかまわず、舌での愛撫を進めていく。 イシズの両腕を片方の手で押さえ込むと、空いたもう片方の手と歯で服を引き裂き、胸元に舌を滑らせてきた。
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