2.


「オレ達はまだ、知り合ったばかりで、何にも知らねぇからなぁ…」

耳の奥を這う様に声が絡み付き、その言葉が発せられたと同時に耳元にあたるバクラの息と体温に、身震いがする。

「っ…知らなくてイイ!!利害関係があるってだけで充分だッッ」

必死でバクラを押し退けようとしたマリクの身体が、ビクリと反応した。
バクラの片方の手が、マリクの下腹部に触れていたのだ。

バクラはマリクの言葉などお構いなしに、ズボンの上から、その中心を撫で上げると素早くベルトを外しジッパーを下ろした。
そのまま、流れる様な手つきでマリクの自身を掴む。

「ッ…なっ!やめろッ!」

慌てて腰を引き、振り払おうとするマリクの腕を身体ごと壁に押さえ付けると、バクラはマリク自身を軽く扱きはじめた。

「っぅ、あッ…や…めッ」

マリクは全身を強張らせて呻き声をあげた。

どっと、汗が滲む。




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