7.


いつもと…変わらぬ?


そう。
リシドの優しさは、ずっと昔から変わらない。



…ぁあ……

…何故ボクは…この優しさに、今まで気付かなかったんだろう…



ずっと以前から…
……ボクは、リシドに愛されていたんだ!



…こんなに、優しく…

…こんなに、深く…


「っリシド…」


必死で想いに応えようとしたが、まだ涙で喉が詰まって喋れない。

ボクは、自らの唇をリシドの唇に重ねた。


優しく…温かい口付けを、何度も…何度も繰り返す。



このまま…
時が止まってしまえばイイのに…


そう願う程に、ボクは幸せに包まれていた。



この想いを…いま、お前も感じているのか?

…リシド……



長い…長い口付け。




そっと唇を離し、リシドを見る。





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