1.


「遊戯〜、ちょっとコレ見てくれよ!」

朝から元気に城之内が駆け寄って来た。手には1枚の紙を持っている。

「どうしたの?城之内くん」

「コレコレ!!」

城之内に手渡された紙には、こう書いてあった。

『M&Wバトルトーナメント開催!〜集え、全国のデュエリスト達よ!(KC主催)』

  「ココ見てくれよ〜」
城之内が嬉しそうに指差した先を見ると『上位入賞者には豪華商品有り』とあった。
「KC主催だからな〜、町内大会と違ってイイもんが出そうじゃないか?」
城之内の頭の中は、既に『豪華商品』を貰う自分の姿が浮かんでいる様だった。

「…出るの?」

「モチロンだぜ!な〜遊戯も出ないか?」

「う〜ん…」


などと盛り上がっているところに海馬が通りかかった。
目敏く遊戯の持つチラシに目をつける。

「フン…貴様ら、その大会に出るつもりか」

海馬の態度に、城之内は思わずケンカごしになる。

「おう!!悪ぃかよ!?」

「別に構わないぞ?そもそも、その大会は海馬ランド内での余興の企画…レベル指定も無いから、凡骨には調度良いかもなぁ…クク」

「な…っ、なにぃ!?」

相変わらず海馬のバカにした口調に城之内が頭に血を昇らせていたが、そんな城之内を鼻で笑うと更に、海馬はこう付け加えた。

「遊戯、こんな低レベルなデュエルでは貴様の相手になるまい…無駄な時間は使わない事だ」
    



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