1.
「あれっ、ナニ飲んでるの?」
『ああ、コレか?』
マリク;は手招きに応じ近寄ってきたマリクの顎を掴み突如口づけた。
「!?ッん…んん〜っっ…ぐっ…」
目を見開きマリク;の肩を押しのける。
「っ…はっ…ケホッ」
唇の戒めから解放されたマリクは、大きく息を吐くと同時に咽る様に咳き込んだ。
「っ…な…に…今の」
呼吸を調えながら、目尻に少し涙を浮かべて詰め寄る。
『ぁあ、コレ。酒だよ…サ・ケ!』
マリク;は褐色の液体が入ったグラスを軽く振ってみせた。
「そうじゃなくてっ!ナンか粒みたいのが入った気がしたんだけど…?」
上目使いにマリク;を睨んで問い詰める。
『気のせいだろ?』
軽く受け流されてしまったマリクは、テーブルの水差しからグラスに水を注ぎそれを持ってソファに腰掛けた。
「2人とも、よくコンナの呑んでるねι」
水を飲みながら、向かいに座るバクラに話しかける。
…が、バクラは返事もせずただ笑っていた。
「……?」
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