4.


その時───。


遠くで、クラクションが響いた。


ビクリ、と大きく身体震わせるとマリクは辺りを見回す。

「フ…安心しな、ココは滅多に人は通らねぇよ。
好きなだけ声を出してイイんだぜぇ?」

そう言うと、バクラはマリク自身を先端から口に含んだ。


静まり返った、薄暗い路地にピチャピチャと水音が響く。

「ッ…っだれ…がッ…ッ」

マリクは唇を噛み、中心から沸き上がってくる快楽を必死に振り払おうとする。

しかし、そんな努力を嘲笑うかの様にバクラは舌と指を使い巧にマリク自身を弄び続けた。


「っ…ッは…っ…ぅ、ク…ッ…っッ」


次第に呼吸が荒くなり、膝がカタカタと震え出す。


与えられる快楽が全身に広がり、熱が神経を犯していく───…。


「っあ…ッ、はッ…ぁッ…ぁッ…ぅ…ッ」

必死に声を押し殺しながらも、
…もう、このまま開放してしまいたい。

そんな衝動に襲われた時。


バクラがマリク自身への愛撫を止めた。




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