13.


「「ぅッ…ァく…ッ!!」」


ブチッ…。


と、何かが切れる鈍い音が躯に響く。

マリクは全身に走る電流の様な痛みに躯を痙攣させながら、なおもミシミシと軋む自らの内部へリシドを誘い込んだ。


どッ、と全身に汗が吹きでる。

「っッ…ク…ぅッッ」

自身をちぎれんばかりに締め付けるマリクの内部に、リシドは思わず声を詰まらせた。

が、血の気を失った唇を微かに奮わせるマリクの姿を見て、必死にその腰へ手を延ばす。

「マ…リク様…ッ、あまり無茶な事は…っ…ッく!!」


その言葉は最後まで告げられる事は無く、突如遮られた。


マリクの両の手が、リシドの首を覆い、強く締め付ける。

「ッ…煩…ぃんだよ…ッお…前はっ!…黙ってな……ッッ」

痛みを堪え、途切れとぎれの言葉を必死で吐き出すとマリクは自ら腰を揺すり始めた。

「ッぁっっ…は、ぅ…ッぃ…ッぁ、あッッ」

激しい痛みが、内部から全身へと襲ってくる。

まるで、後ろから頭の先まで串刺しにされた様な衝撃に背中をのけ反らせた。



だらしなく開いた口端からは唾液を零れさせる。



カーテンの隙間から零れる月明かりに晒された、その肌は汗で妖しくヌメり気を帯びて光りを放つ。



その姿はまるで、
淫靡な獣の様で…。



首を絞められ、涙ぐんだ目に映るその情景は…リシドの雄を激しく刺激した。




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