16.


掠れて消え入りそうな声で、必死に抵抗してみた。
涙流しながらじゃ迫力にかけるとは思いつつ、睨みつける。

と、キースの手がオレ自身に触れた。
全体をきつく握り、親指が先端を擦る。

「ひッ…ァ…ァッ!」

お預け状態だった自身に与えられた快感に、下半身がビクンと跳びはねた。

全身に汗が噴きでる。

「ちょっと力抜きな」

そう言うと、キースは更に指を動かす。
次の瞬間、キース自身が深く、オレの中に入ってきた。

「ッ──ァッッ!」

背筋にまで、鈍い痛みがビリビリと走る。


中が…熱い…。


痛みのための熱か、
キース自身の熱なのか…判らない。

ズキズキと響く痛みとオレの…、キースの脈動が重なり、オレの中にキースが居るという実感が沸き上がる。

それだけで、呼吸が荒くなっていく。

「ハッ…流石に、キツいな…ッ」

キースは苦しそうに呟くとオレ自身をせき止めていた紐を解いた。

キース自身が小刻みに動き始める。

「ッイ…ァッ…ッッ、ぅ…ッあ、くっ…」

激しい痛みが全身に走った。

同時に自身を擦られ、中心からじわじわと快感が沸き上がる。

痛みと快楽が交互に押し寄せる。


こんな状況でイキたくないっ。


でも我慢しようとする程、快楽の波が大きくなっていく。




〔前頁〕〔次頁〕


〔目次〕
〔携帯TOP〕
〔TOP〕